【高松市】高松港と雌雄島を結ぶ紅白の小型フェリー「めおん」。いよいよ最終航海へ!
高松港から南端まで約2.7kmと6.7km。サンポートから瀬戸内海を望むとよく目にする赤と白の小型フェリー「めおん」と「めおん2」。「めおん」は予備船として運用され、高松港と女木島、男木島を結ぶ重要な市民の足でしたが、デビューから34年の時を経て新造船に入れ替えとなります。
最終日2021年2月28日(日)の記念式典は関係者のみで開催されますが、正午発の最終便は一般の方でも乗船出来ます。(男木島迄の大人往復運賃:1020円)※混雑時には人数調整の可能性有
休日の混雑を避けると共に、島の普段の静けさや生活感を感じる為、平日にめおんでの航海と男木島探索を堪能してきました。
船内はラストラン記念に島民の飾りつけや、コラボレーションした映画の写真展示などが行われています。
男木島港では「めおん2」が待機。「めおん」最後の活躍を静かに見守って居る様です。
この2ショットが見られるのもあと僅か。老朽化したとはいえ、味わい有る佇まいが郷愁をそそります。高松への復路を見送り、島を探索しようと先ずは島の反対側にある男木島灯台を目指します。しかし道中目についた看板に惹かれ、どうせなら瀬戸芸客とは違う場所を訪れようと「ジイの穴」「タンク岩」の方へ。
息を切らせて山頂付近にある洞窟「ジイの穴」に到着。数個の大岩に支えられただけの巨大な空間が広がっていました。
道中の歩道沿いには水仙が並び、さらに点在する水仙郷がこの季節の訪問者を歓迎してくれます。
タンク岩と周囲に広がる岩海。玄武岩の柱状節理が崩壊して堆積した珍しい景観らしい。観光客への整備が行き届いている訳では無く、わりと危険。
北岸で豊島を目前に臨む男木島灯台。映画「喜びも悲しみも幾年月」の舞台となった趣きある観光名所です。
猫島と呼ばれた場所でも季節柄、猫は少ないのかと気を落とし気味に港に戻ると、見慣れぬ紅白縞模様の船が「めおん2」と並び停泊しています。楳図かずおを彷彿せずには居られぬ船体は、まさかの新型「めおん」!
島々と縞々を掛けたと云うこのデザイン。短い船旅の高揚感を煽るこのデザインは、瀬戸芸客にもきっと喜ばれる事でしょう。予想外の代替わりを目の当たりにし、背後に狭い坂道の伸びた街並みを振り返ると、そのギャップに郷愁の念が沸き上がります。心地よい疲労感とセンチメンタリズムを感じながら、17時の最終便で島を後にしたのでした。